中学生の頃から、馬の調教師になるのが夢だった息子の影響もあって、競馬のテレビ中継はよく観たものです。
知識豊富な彼は、何処の厩舎で育ち、父親が誰で、どんな毛色に変化するなど、こと細かく教えてくれましたが、
あいづち程度の私に興味があったのは、あの優しい目とたてがみ、それに脚線美でした。
たてがみを風になびかせ、巧な足さばきで駆け抜ける姿は、「美」そのものだし、
ガラス玉のように透き通った瞳は、何かを語りかけてくるようで、惹きつけられてしまいます。
そんな馬の綺麗な姿に見とれてしまうのは、きっと私だけではないはずです。
浦河町と日本中央競馬会が「馬と自然とふれあえる里」をテーマとしたAERUでは、
日高山脈の美しい風景をバックに、1年を通して四季の移り変わりが私たちを楽しませてくれます。
春・・・エゾヤマザクラが約3kmにわたり咲き誇り、一面桜色に染まる優駿桜ロードが楽しめます。
夏・・・牧草地があたり一面若草色を表現します。
秋・・・五色渓谷が色づく時期。「AERU」のある浦河は、霧に包まれ幻想的なの姿になります。
冬・・・冷たく澄んだ空気の中、月白はムーンライト・ブルー。月白の後に、満天の星空が見れます。
そんな大自然の恵みを全身に浴び、広大な敷地で放牧された馬たちの乗馬が体験できます。
レンタルのヘルメット・乗馬ブーツ・ボディプロテクターを装着したら、まずは練習コースで馬に触れることから始めます。
馬はとても賢い生き物です。人を見分けて慣れてくれるので、あなたも馬に慣れて下さいね。
AERUの馬さんは、温厚で人慣れしているので、あっという間に仲良くなれますよ。
次はいよいよ騎乗。
やさしいスタッフさんが、騎乗から手綱の引き方まで丁寧に指導してくれます。
自分の手綱さばきひとつで、動いてくれる馬さんに感動しますよ。
その気持ちをちゃんと受け入れてくれるので、背筋をピンと伸ばし敬意をはらって騎乗してあげて下さい。
馬さんと一体になれたら、初心者でも安心の講習付き乗馬トレッキングコースもあるので、是非経験してみて下さい。
いつもと違う目線での景色や風を、存分に楽しむこどができますよ。
「AERU」は、乗馬用の馬を多数飼育しているだけでなく、かつての優秀な成績を収めたサラブレッドが余生を送る場でもあります。
役目を終えた馬たちにも是非、敬意を払ってあげて下さい。
古来より馬は、福運のシンボルとして愛されてきました。
この優駿の里は、馬と語り合うには一番ふさわしい場所だと私は思います。